じょく瘡予防用のマットレスの導入時期と、製品のタイプの選択には特に慎重である必要がある。なぜなら、じょく瘡予防用のマットレスの体圧分散効果は、寝返りなどのベッド上の動きに対する反力を吸収し、動きにくくしてしまうことになるからである。寝返り能力がある状態では、比較的薄いクッション材の製品、自力での寝返りができない状態になってからは、体圧分散効果の高いエアマットを選択することがふさわしい。具体的な製品の適合については利用者の状態の正確な把握が必要である。なお、じょく瘡が発生する原因は、圧力の継続以外にも、皮膚への摩擦、尿などによる濡れ、栄養状態などがあり、減圧対策以外にもこういった原因への対処を行っていく必要がある。 |