【リウマチ対応(図1)】
リウマチによる足関節の変形や痛みに対応するためには、まず靴の基本である正しい足の軸を保てるかかとの硬さと形状のものを選ぶ。
外反母趾など足指の変形の原因を確認した上で、靴の中で足が圧迫されない程度の足幅、甲の高さ、素材を選ぶ。
また、歩くときのバネの役割をすべき足のアーチが働いていない場合は、足底板を使ったり、中敷きを補正し、調整する。
着脱が容易なように、足入れ部分が広く開くデザインになっているもの、甲を面ファスナーで閉じるようになっているものを選ぶ。
靴の重量が軽いことも選ぶ上で大切な条件である。
【装具装着対応(図2)】
足に短下肢装具を付けている場合、その上から一般の靴をはくことが困難である。
装具用靴は、装具のままはきやすいようにつま先のほうまで大きく開くようになっている。
特に片足装具の場合は、靴のサイズが左右違うため、2足買って組み合わせている場合が多い。しかし、靴によっては、片足単位で販売、または受注生産しているものもある。
【糖尿病対応】
糖尿病で循環障害をともなう場合、足の裏やつま先などが靴に圧迫されて傷をつくり、直りにくい。
靴の中で足にかかる圧力をできるだけ分散し、肌への当たりが柔らかく、皮膚に傷をつけないようなクッション性のある敷き皮を選択する。
【むくみ、はれ対応】
循環障害で足がむくんだり、けがなどで腫れたり、包帯で足が大きくなっている場合、一般の靴をはくことは困難である。このような状況に対応できるように前方が大きく全開になっているものがある。
【高齢対応】
高齢者の場合には、かかとからしっかり歩けなくなることで、つまずいて転びやすい、血液の循環が悪くなるとむくみやすい、足の筋力が衰え、靴の重さで疲労する、などが起こりやすい。
足先を圧迫しない靴、アーチ調整を行った敷き皮を選択する。
トウスプリング(つま先の、床から靴底までの高さ)が高めでつまずきにくいもの、靴底の素材は滑りにくく軽いものを選ぶ。 |