便座


     



 便座は、腰かけ式便器の座面のこと。直接肌に触れ合う部分なので、排便姿勢や座り心地に影響を与える。
 便座には、形状によりO型とU型がある。なお、O型には、サイズの違いにより、440mmのレギュラーサイズと470mmのエロンゲートサイズがある。
 便座の材質には、一般的なプラスティック製をはじめ、軟質ウレタン、ゴム製(ポータブルトイレ)がある。また、小児用には、便座にかぶせて使う、小児用便座(内径180mm)がある。メーカーによっては、座面のあたりをソフトにするウレタン製のカバーもある。

【O型便座(図1)】
●エロンゲートサイズ
A.利点:前方にスペースがあるので、ビデやシャワーヘッドが使える。また、前方からの後始末がしやすい。大脚部のサポート長が確保できるため、姿勢が若干安定する。
B.欠点:特になし。 
●レギュラーサイズ
A.利点:全長が短く、コンパクトである。
B.欠点:座面長が短く、姿勢が安定しにくい。体格が大きい場合、手が入りにくい。座って男子小用がしにくい等の意見もある。

【U型便座(図2)】
A.利点:後始末がしやすい。男子小用をしやすくするためにレギュラーサイズの座面をU字型にカットしてある。コンパクトなトイレに用いられる。
B.欠点:特になし。
 
1.座る位置が定まりにくい人にとっては、O型のほうが有利である。
2.高齢者にとっては柔らかい便座のほうが体圧が分散し、長時間座る場合には有利である。ただし、商品数が少ない。
3.体格がやせていたり骨盤が小さい場合には、便座に落ち込むこともあり、小児用便座が有効なことがある。
4.ソフト便座カバーや小児用便座を用いると、便座高が2p程度高くなるため、確認が必要である。