後輪駆動式車いす(6輪車いす)


     



 車いすにとって、日本家屋の特徴である有効幅が狭い廊下や出入口の敷居の1〜2cmの段差は大きな問題である。この問題を解決するための車いすとして開発された。
 駆動輪位置が通常の車いすより前方にあるので、車輪の駆動範囲が広く、こぎやすい。また、方向転換するとき回転軸が身体の中心に近い位置にあるため、曲がり角でもスムーズに回ることができる。
 後方に加重することで自在輪(キャスター)がゆっくり挙上し(ウィリー)、1〜2cmの段差が上がりやすい。後部のキャスターが接地しているため転倒する心配はない。
 
1.日本で販売されているものは、1種類である。
2.高齢者用の室内用として選択する。
3.上肢の力はあるが、自操用車いすではウィリーができない方で、4cm程度までの段差越えを自立したい方向けである。
 
1.車いすとしての基本的な使い方は、後輪駆動式車いすと同じである。
2.車軸が通常の車いすより前方にあるため前後長が短くなっている。また、旋回時の中心が車軸の部分であるため、旋回が軽く、その場回転ができる。このことから、旋回スペースが狭く、軽くうごかせることとともに、狭い屋内での使用に適している。
3.体重を背もたれにかけ、前方へ加速をつけて漕ぎ出すことで簡単にキャスター上げができる。
4.段差を上るときは、前のキャスターが段上に上がってから、体重を前にかけるように前傾して漕ぐことが大切である。