電動介助用車いす(車いすに組み込まれて販売されているタイプ)


     



 介助用車いすを電動化し、介助者の操作で走行できるようにしたもの。急な坂道やスロープ、長距離、介護者の介護力不足などの理由で、十分な操作量が期待できないときに用いる。
車いすに組み込まれて販売されるものと、駆動ユニットとして部品の形で供給され、任意の車いすを改造すれば組み込み可能なものがある。後者は強度面で適応しない車種もある。
操作方式からは、以下の3種類に分類される。
1.ジョイスティック・コントロール・タイプ
電動車いすに用いられるジョイスティックを後方の介助ハンドル部に取りつけたタイプ。
直進だけでなく、左右回旋も電動で行えるように左右2個のモーターを備える。
2.直進補助タイプ
主に直進だけ電動化しており、電動駆動を行うときにスイッチを押す。左右回旋は手動で行う。
3.負荷補助タイプ
普段は手動で走行するが、坂道など負荷が増加したときのみに負荷に応じて電動で補助するタイプ。
介助ハンドル部に強い負荷がかかった場合にのみ自動的にスイッチが入る構造を持つ。
 
1.介助者の能力によって操作方法を決定する。
2.現状の機器は、操作性や使い勝手に制限があるので、選択に当たっては注意が必要。
3.下り坂でスイッチから手を放すと、自動的にブレーキがかかるものとかからないものがある。後者では、介助者の能力によっては、危険をともなう。急な坂道があるか、介助者が安全に操作できるか確認する。
4.ジョイスティック方式は高齢者が介助者の場合はほとんど実用性がなく、車いすがふらつく傾向が強い。
5.ひとつのスイッチでコントロールするものは、屋外では操作しやすいが、回旋時や屋内では、車いすが重く、操作性に欠け、介助に力が必要になる。
6.負荷に応じて電動駆動が働くものは、一定負荷がかかり続ける坂道のような所では操作が楽になるが、平坦路などで発進後一定速度に達すると負荷がなくなり、電動による補助が切れる。介助者が継続的に負荷を与えるように操作する必要が出てくる。
凹凸路では、負荷が安定せずスイッチのON-OFFが繰り返され、ぎくしゃくした動きになる。介護者がこのような特性を理解して操作できる場合には有効である。
 
1.ジョイスティックタイプは、走行中、一定の力でスイッチ操作をする必要があり、車いすのスピードや動きに追従して介助者が動く必要がある。介助者に操作を理解する力・判断する能力が必要。導入にあたっては必ず試用が必要。
2.直進補助タイプは、直進のみ電動駆動可能で操作スイッチはひとつ。操作は理解しやすいが、ハンドルで左右のコントロールをしながらスイッチを操作する必要がある。
3.負荷補助タイプは、坂道などにさしかかり負荷が増えると、グリップに内蔵されたスイッチが入り、駆動補助が始まる。負荷がなくなるとスイッチが切れ、通常の手動状態に戻る。補助駆動が必要なときは一定の負荷がグリップにかかっている必要があり、力の入れ具合で動作補助がとぎれることもあるので、動作に慣れが必要。