電動車いす(電動リクライニング車いす)


     



 電動車いすの背もたれが電動でリクライニングするもの。
 リクライニングの方法で分類すると、背もたれ(バックレスト)だけが稼動するタイプと、背もたれ(バックレスト)とともにレッグサポートも昇降し、フルリクライニングするとほぼ水平になるタイプのものがある。
 リクライニング用スイッチの種類は、レバー式、ボタン式、マイコンセレクター式、空気圧式のストロースイッチ、首掛け式などがある。
 
 フルリクライニングする場合は、臀部が前へずれることを防止した機構を持ったものを選択する。
 リクライニングスイッチは、どの姿勢でもコントロールできるタイプを選択することが大切である。
 
1.リクライニング機構の回転中心と股関節の位置がずれているため、リクライニングすると車体と身体の相対的位置が変わる。つまり、リクライニングしていくと徐々にスイッチが離れて使えなくなることが多い。したがって、リクライニング用スイッチの位置に対する配慮が必要。
2.対策としては、背もたれ(バックレスト)や座シートをゆるめたり、クッションを敷いたりして回転中心を近づけること。あるいは、スイッチ部分を分離して手や首などに装着しておく方法などがある。
3.同様の理由から、フルリクライニングして起き上がると臀部が前へずれてしまい、姿勢が崩れることがある。崩れた姿勢は、身体へ大きな負担を与えることになるので、臀部を後方へ戻し、適切な姿勢にする介助が必要になる。この対処として、リクライニング機構の中には、リクライニングするとともにシートが下がったり前へ移動したりする方法でずれを防ぐものや、レッグレストが連動して昇降するものなどがある。