四脚杖



     



4本に分岐した床面に接する脚と、ひとつの握りを持った杖。腕支えが付いた、エルボークラッチとロフストランドクラッチを除く杖。
 
 脚部の数は3本よりは4本がより安定する。また、同様に脚部の広さによって安定性が変わる。広くなれば安定し、狭くなると不安定になる。
 また、歩行の際、脚が邪魔にならないような選択が必要となる。
 
【長さの調整】
 軽く肘を曲げた状態で握れる高さが一般的には力が入りやすい。
 足先より15cmほど外側に杖先を置いて肘を30度ほど曲げた高さとする(「ステッキ・T字杖」と同様・図1)。

【平地歩行】
 杖は基本的には、健側につき、患側への加重量を減らすことを目的とする。不安定な場合には3動作歩行を行い、安定している場合には2動作で歩行する(「ステッキ・T字杖」と同様・図2)。
 杖を持つ手との兼ね合いで患側につくことがあるが、健側につく場合と比べて安定性や免荷は悪くなる。また、段差のある場所などでの使用はできない。

【階段の上り下り】
 階段の上りでは杖から健側下肢、患側下肢の順番で行う。また、下りる場合には杖、患側、健側の順番で行う。脚部が4本のため、すべての脚が均等に接地する必要があり、階段面がそれだけの広さを必要とする(「ステッキ・杖」と同様・図3)。