座面高:最高高

@仕様の意味
・床面から座面中の最高点までの高さのこと(高さ固定の場合は固定座面高)。
A選択の基準と留意点
・補高便座の選択で最も重要なポイントである。高さは使用者の身長、膝・股関節の節可動域、筋力、他の家族の使用状況を考慮して選ぶ。
・高齢者の座面高は女性と男性と異なるが、70〜90才までの5〜90パーセンタイル幅の範囲では最低303mm、最高417mmとその差は114mmもある。ちなみに50パーセンタイル値の平均は356mmである。
・一般的な家庭の便器の床からの高さは380mmで、補高を考える場合、この便器の便座の高さに補高の高さを加えた床からの高さが実際の高さとなる。身長、膝・股関節可動域にあわせた高さは床からの高さで選択する。
・補高の高さは洋式便座固定式の物で50mmから200mm前後、昇降機能付便座では280mmから400mm以上の調整の幅がある。昇降機能付便座は立ち座りの動作を動きにあわせて高さを変化させることで、筋力低下が著しい人でも楽にできるようになる。また他の家族も自分にあわせた高さで使用できる。
・和式トイレを洋式にする便座の場合、トイレの状態によって補高の高さが変わる。段差のある、いわゆる汽車便器(列車の和式トイレのように段差がある形式)の場合、実際に使用する高さは段差の下の床から補高した高さを加えた数値になる。その場合設置前と設置後とで便器の前後方向が逆転するのでドアーとの関係をチェックする。
・補高の範囲は足の裏が床につく範囲でないと腹圧を利用して排泄することが困難になる。