購入3.入浴補助用具
1.入浴用いす |
(図1) (図2) |
シャワーを浴びたり、洗体、洗髪の際に座るいすで、キャスターのないものはシャワーチェアー(図1)と呼ばれる。背もたれの有無、座面の形状・材質などについては様々である。座面の中央部に窪みを設けたり、形を便座状とし、陰部が洗いやすいようにした製品もある。キャスターの着いたものは、シャワーキャリー(図2)と呼ばれ、浴室と脱衣場の段差が無い場合、外で脱衣して着座した状態で浴室まで入ることができる。
どういった種類の入浴補助用具がふさわしいかは、浴室の構造、浴槽の構造、入浴の方法、本人の希望によって異なる。 シャワーチェアーは、背もたれのあるものとないものがあり、利用者が座位保持可能であるかどうかによって選択する。また、座面の高さ(調整できるものでも最低高)が、利用者にとって適切であるかどうかも確認すべき重要なポイントである。
材質については、皮膚が触れる製品であり、利用者の感覚と汚れの落としやすさとの双方の兼ね合いで選択したい。 なお、浴槽の縁の高さがそれを許せば、シャワーチェアーの座面を浴槽の縁の高さと合わせ、入浴台代わりに使うことも可能である。
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2.浴槽用手すり
(図5) |
滑りやすい浴槽への出入りは、本人が掴まることのできる手すりがあることが望ましい。浴槽用手すりは、浴槽の手前に手すりを設けたい場合などに使用する手すりであり、万力状に浴槽の縁をはさんで固定する構造になっている。(図5)
浴槽用の手すりは、浴槽の縁が広すぎたり、強く締め付けるとへこむ材質の場合には、取り付けることができない。また、取り付けできても不安定で危険な場合もある。浴槽との適合を十分に確認してからの購入が必要である。
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3.浴槽内いす 5.浴室内すのこ 6.浴槽内すのこ
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(図6)(図7)(図8) |
浴槽内いす(図6)は、浴槽台とも呼ばれる。浴槽が深すぎる場合の出入りを容易にする。また、浴槽からの立ち上がりが困難な場合に、腰かけて入浴すると、立ち上がりが容易となるが、肩までお湯につかれないことが多い。
浴室内すのこ(図7)は、脱衣場と浴室の段差をなくする目的で用いる。段差あると歩行に危険があったり、浴室の外からシャワーキャリーなどに乗せたまま浴室に入ることは難しい。この場合、すのこを洗い場の床に据え置くことにより、浴室への出入りを容易にすることができる。 浴槽内すのこ(図8)は、浴槽内いすと同様、浴槽の深さを調節するために浴槽内に入れるすのこである。
浴槽内いすや、浴槽用すのこは、使用する浴槽の内部の幅や形状が合わなかったり、入らなかったりする場合がある。事前に浴槽の内寸を確認することが必要となる。
浴室内すのこは、浴室全面に敷き詰めるタイプのものは、木製やイレクター製であり、浴室の形状・面積に合わせて平面寸法や高さを調整して納品されるものが多い。いくつかに分割されていないと、すのこの下が洗えなくなる点を留意したい。
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4.入浴台
(図3) (図4) |
浴槽への出入りを容易にする用具の呼称は様々であり、製品名と一般呼称が一致しない例もあるが、板の片側を浴槽の縁に掛け、反対側の脚を洗い場に立てて固定するもの(図3)を指して入浴台ということが多い。浴槽の両縁側に差し渡すボード(図4)は、バスボードという呼称が多いが、いずれも浴槽の縁にかけてここに腰を下ろし、浴槽への出入りを行うためのものである。
外側の脚が洗い場に立つ入浴台は、すのこを敷いてある場合、安定する製品かどうか、また、浴槽側に差し掛ける側で浴槽の縁をはさみこむ部分は、浴槽の縁の幅、浴槽の材質から問題なく固定できるかどうかといった事前の確認が必要である。バスボードやターンテーブルについても同様のことが言える。 なお、入浴台代をシャワーチェアーとして使用することもある。
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