貸与2.車いす付属品
1.クッション又はパッド |

(図1) |  車いすのクッション(図1)、パッドは、座圧の分散、姿勢保持、などの目的で使用する。ウレタンフォーム製、ゲル、圧の調整可能なエアセルを配置したもの、本人の臀部の形に合わせて形状を調整できるものなどがある。車いすの上で長い時間を過ごせるかどうかのかなりの部分は適切なクッションの使用にかかっている。
 市場に供給されている車いすの多くは、フレームに張った布の座面だが、これは長時間座るのに適したものではない。短時間の移動にのみ乗るのでなければ、椅子座面の車いすを使用するか、適切なクッションを使用することが必要である。なお、クッションを置くと座面の高さが変化するので、体とフットレストやアームレストとの距離も変化する。クッションは車いすと同時に選択し、適した組み合わせを見い出すこととしたい。また、円背の利用者は姿勢保持のためにクッションの選択に一層の配慮が必要である。 |
2.電動補助装置 |

(図2) |  推進は従来の車いすとおなじように人力で行うが、同時に電動補助動力装置(図2)からも動力が発揮されるようなになっている。駆動を補助する機構は、通常の後輪をホイール自体に小型のモーターを組み込んだ後輪に交換し、自操ないし介助により動かされたときに、この動きを検知してモーターを動かすものが代表的であるが、バックレストの裏にモーターと独立した動輪を組み込んだパックを装着するものもある。モードを切り替えることによってモーターの駆動力のみで走行したり、上り坂など大きなトルクを要するシーンでのみ補助動力を使用するとっいった使い方ができる。 |
 電動補助ユニットが製品化されたのは軽量のバッテリーが開発された最近のことであり、製品も数種類にとどまる。この種のバッテリーは、電動車いすに載せる鉛電池とは異なり、短時間で充電できる利点はあるが容量自体は大きくない。補助装置の駆動力のみに頼って長い距離を移動することは適当とは言えない。介助の補助動力としての利用や、室内や家の近くの移動での使用といった使い方がふさわしい。
 バックレストの背面に装着して大輪とは別の駆動輪で駆動するものは、装着しない場合に比べ回転半径が大きくなること、路面の状況によっては駆動輪が接地せず空転するケースかあるので注意を要する。
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3.テーブル |

(図3) |  車いすは両側に駆動輪があるため、手こぎ式の車いすに載っている場合は物を持って移動するとができない。ちょっとした物を置いたり、飲食の際に用いる。アームレストの上に取り付け、取り外しができるテーブル(図3)。
 車いすでテーブルにアクセスすると、アームレストが突っかえてテーブルにつけない場合も多い。車いす用のテーブルは、こういったときや、車いすを自操して動く場合に水平を保つ物置として用いるが、アームレストの上に固定するものであり、車いすにしっかり装着できるか、前後の幅も含めた大きさは、使用時に腹部を押したり、携行に不便はないかといった点を確認して選択したい。
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4.ブレーキ |

(図4) |  車いすのブレーキ(図4)は、車いすと一体になって供給されるのが通常であるが、片麻痺などで普通ののブレーキに手が届かない場合に用いる延長レバー付きのブレーキ、逆転防止用のブレーキなどをオプョンとして使用することがある。
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