住宅改修情報

古い浴室を制度利用のみで改修した例

基本情報
年 齢 89歳 同居家族構成 妻と長男、長女と同居
性 別 男性 主介護者
疾患名 脳梗塞糖尿病 家屋の所有形態 持ち家
障害部位 動作全般に介助(軽介助程度)を要す状態 家屋の建築形態 一戸建て(平屋)
要介護度 要介護3 周辺環境 都市部の閑静な住宅街
日常生活の状況(改修前の状況)
起 居 自立 排 泄 紙おむつ使用、失禁も時折あり
移 動 屋内のみ壁や柱、家具を利用して伝い歩きで要監視あるいは軽介助
屋外はほとんど出ない
入 浴 介助でシャワー浴
移 乗 軽介助 介護サービスの
利用状況

実際の改修箇所
カメラ 図面のこのマークにマウスをのせると実際の写真が表示されます。
改修前の状況
改修前
改修後の状況
改修後
住宅改修の概略
問題点 浴槽が古く(木造)、シャワーが設置されていないため、入浴はかけ湯をしながら洗体・洗髪するのみ。
洗い場と脱衣所の段差があり、介助を要す。
経済面は非常に厳しい(生活保護に該当するレベル)
家族・本人の要望 住宅改修に伴う経済的負担を少なくし、入浴の介助量及び危険性を低下させたい。
住宅改修の目的 浴槽の出入りを安全に、介護量を増加させないで可能な状況にすること。
また、洗体と浴室内の出入りの安全性と介護量軽減をはかる。
住宅改修の場所と内容 浴室:新規浴槽設置・洗い場~脱衣所にすのこ設置・手すり設置・新規シャワー水栓設置・新規給湯器設置
支援チームの構成 PT、ヘルパー、保健婦、看護婦、住宅改修専門業者
福祉用具
支援前 なし
支援後 シャワーチェア-
改修後の評価
入浴については、当初の目的通り,浴槽内の出入りをヘルパーの介助により行うことが可能となった。また、洗い場の段差解消により、浴室への出入りも安定した状態となった。
残された課題
洗い場の段差解消を行った際に、出入り口の水の返しについては、シャワーを利用することや、すのこの方向が直角になっていることを前提に、脱衣所までは余り影響がないと予想したが、浴室自体が古かったため、出入り口両隅部分に亀裂があり、そこから水が浸入することとなった。
予算を考慮しすぎたため、計画の段階で「これ以上は無理」と勝手に判断してしまい、重要なポイントを見逃してしまった。