住宅改修情報

狭小敷地に段差解消機を自立して操作できるように設置した例

基本情報
年 齢 28歳 同居家族構成 一人暮らし
性 別 男性 主介護者 別居の母が介助に来る
疾患名 頚髄損傷 家屋の所有形態 持ち家
障害部位 四肢体幹機能障害 家屋の建築形態 一戸建て
要介護度 身体障害者手帳1級 周辺環境 都市部の住宅地
日常生活の状況(改修前の状況)
起 居 自立(ベッド柵利用) 排 泄 排尿:ベッド上で自己導尿自立
排便:座薬の挿入介助、トイレにて自立だが上肢体幹の支え必要
移 動 車いす自立(後輸駆動の車いすを両手で操作)
シャワーを浴びるときのみシャワーキャリー介助
入 浴 入浴はせずシャワー浴のみ
一部介助
移 乗 車いすとベッド間の移乗:自立(車いすをベッドに対して直角につける。)
車いすとトイレ間の移乗:自立(車いすをトイレに対して横につける。)
介護サービスの
利用状況
改修前:なし
改修後:なし
実際の改修箇所
カメラ 図面のこのマークにマウスをのせると実際の写真が表示されます。
改修前の状況
改修前
改修後の状況
改修後
住宅改修の概略
問題点
  • 玄関:家屋内と屋外との段差があり、車いすで出入りできない。
  • トイレ:便器の高さが低く、支持するところがないので移乗できない。
    便座が硬く、褥創をつくるおそれがある。座位を保てない。
  • 浴室:入り口に段差があること、洗い場等のスペースの問題でシャワーキャリーを自立して利用できない。
家族・本人の要望
  • 玄関:庭から出入りできるようにしたい。
  • トイレ:便座を高くし、便器に移乗できるようにしたい。
  • 浴室:浴槽には入らなくていいので、シャワー浴ができるようにしたい。
住宅改修の目的 単身であるので、日常生活を自立して行えるよう出入り口、トイレ、浴室の環境を整備する。
住宅改修の場所と内容
  • 玄関:段差解消機取り付け、サッシに本人用把手取り付け、転落防止ブロック作成、L型側溝の切り下げ
  • トイレ:便器の補高、福祉用具補高便座、横手すり取り付け、移乗用台作成、背もたれ作成
  • 浴室:シャワーカーテン取り付け(洗い場等のスペース、段差の間題からシャワー浴を自立して行うことは困難であった。費用の点からもこれ以上の改修は行わないという意見でシャワー浴は介助で行うこととした。)
支援チームの構成 ケースワーカー、PT・OT、工務店
福祉用具
支援前 車いす(補装具として給付)
支援後 特殊ベッド(3モーター)、ベッドサイドテーブル、シャワーキャリーすべて給付
改修後の評価
環境整備によりほぼ自立した生活が送れるようになり満足している。
残された課題
段差解消機設置の際、敷地が狭小であること、自立して操作する必要があることおよび費用の点などから、塀の撤去のあと門屏を取り付けなかった。生活してみると、夜間に酔っ払いなどが敷地内に入り込むことがあり不用心であるとのこと。防犯上の課題が残った。