住宅改修情報

公営住宅で可能な限り段差を小さくし、出入り口を広げた例

基本情報
年 齢 56歳 同居家族構成 一人暮らし
性 別 男性 主介護者 ヘルパー
疾患名 脳血管障害 家屋の所有形態 借家(公営住宅)
障害部位 左上下肢麻痺 家屋の建築形態 集合住宅
要介護度 要介護2 周辺環境 小都市の農村部
日常生活の状況(改修前の状況)
起 居 自立 排 泄 自立
移 動 屋内:伝い歩き
屋外:杖歩行
入 浴 介助
移 乗 自立 介護サービスの
利用状況
改修前:ヘルパー(週3回)
改修後:ヘルパー(週3回)
実際の改修箇所
カメラ 図面のこのマークにマウスをのせると実際の写真が表示されます。
改修前の状況
改修前
改修後の状況
改修後
住宅改修の概略
問題点
  • トイレへの出入の際、および便器までの移動、立ち座りが不安定であり危険。
  • 浴室への出入の際、体幹が不安定であり危険。
  • 浴槽の出入の際、体幹が不安定であり危険。
  • 玄関での椅子の立ち座りが不安定であり危険。
家族・本人の要望
  • 移動時の危険防止、浴室内での危険防止。
  • 浴槽への出入を安全にしたい。
住宅改修の目的
  • 浴室の出入の際の安全性確保。
  • 浴槽への出入の際の危険防止。
  • 家屋内での移動時の安全性確保。
住宅改修の場所と内容
  • 浴室:出入口サッシを2枚折れ戸に取り替え。浴室内床かさ上げ。浴室内手すり取り付け。
  • トイレ:温水洗浄器付便器に取り替え。
    トイレ内手すり取り付け。
  • 玄関:床かさ上げ。
    手すり取り付け
  • 居間:手すり取り付け
支援チームの構成 OT、ケースワーカー、ケアマネジャー、建築士
福祉用具
支援前 2モーターベッド、シャワーいす、車いす
支援後 なし
改修後の評価
公営住宅の1階であることと、浴室、トイレは給排水管の経路の問題があり、完全な段差解消はできないが、ドアの開閉と、段差の昇降位置をずらすことにより、移動がスムーズになった。
浴室への出入も、ドアの開閉による体の移動が少なくなり安全性が増した。
小さい物であるが腰を下ろせる台を置くことにより、浴槽への出入が容易になった。
残された課題
完全な段差解消ができないため、車いすを使用した場合に浴室、トイレへの出入が不可能になる。