住宅改修情報

立位をとれないが、一人で安定して入浴するための用具と手すりの活用

基本情報
年 齢 69歳 同居家族構成 83歳のおばと二人暮らし
性 別 女性 主介護者 おばは洗濯や食器洗いなど高さが必要な家事を行う
疾患名 小児麻痺 家屋の所有形態 持ち家
障害部位 両下肢麻痺 家屋の建築形態 一戸建て
要介護度 介護保険の申請を希望しない
身体障害者手帳1級
周辺環境 山村の中の中心部
日常生活の状況(改修前の状況)
起 居 ほぼ自立(膝立ちになる場合は、支えが必要) 排 泄 自立
移 動 歩行不可・這って移動 入 浴 なんとか自立
移 乗 全介助 介護サービスの
利用状況
改修前:なし
改修後:なし
実際の改修箇所
カメラ 図面のこのマークにマウスをのせると実際の写真が表示されます。
改修前の状況
改修前
改修後の状況
改修後
住宅改修の概略
問題点 浴槽(ユニットバス)内に這い上がるような感じで移ろうとして転倒。
家族構成を考慮しても、安全に楽しく入浴できる状況が必要である。
また、這う移動方法のために、膝のダメージが大きくなっている。
家族・本人の要望
住宅改修の目的 現在の生活を維持するために、住宅環境や生活方法の見直しをする必要があるが、当面安全に入浴できることを第一義的にプランニングする。
住宅改修の場所と内容
  • すのこによる段差の解消:浴室内の移動(這う)をスムースにする。掃除しやすいよう分割。
    膝で移動するために、表面にクッション性のあるすのこを考慮
  • 手すり:シャワーの取り外しの際、上体を支えるためのユニットバス対応手すり。
    入浴用椅子への昇降時に上体を支えるためのにユニットバス対応手すり
  • 浴槽内マット:浴槽が本人には大きすぎるので、浴槽内での滑り防止と姿勢の安定
支援チームの構成 保健婦(基幹型在宅介護支援センター)、住宅改良ヘルパー(行政・1級建築士)、工務店
福祉用具
支援前
支援後 ターンテーブル付き入浴用いす(浴槽に入るために)
すのこ(ビニールマット付き)
浴槽内滑り止めマット(自費購入)
改修後の評価
  • ユニットバスのドアが浴室内に開閉するために、いろいろな動作に干渉し、余計な動作を生じているなど課題は多いが、改修前よりは安全に入浴が出来ていると言う。
  • 改修前は、お試し用の用具を持参し、動作の確認を行ったが、改修後のデモについては拒否され、実際にプランの通りの入浴動作が行われているかは把握していない。
残された課題
  • 膝のダメージが大きいために、室内移動方法の検討や段差の解消などの提案を行ったが、本人は現状で良しと言う。
  • 今後は、身体機能の変化に対応したフォローをしていく必要がある。
  • ドアの変更については、検討中である。